用語集

オリエンテーリングをやっていると聞き慣れない単語をよく耳にします。まだ部に入ったばかりの新入生は単語の意味がわからずに困り、同時に、話す上級生側も「この単語を使わずに果たしてどう説明すればよいのか・・・」とどちらも最初は苦労をします。その苦労を減らすのを目的として用語集を作りました。但し、千葉大学オリエンテーリング部でしか通じない、もしくは、他大学では意味の異なる単語も含まれている可能性があるので注意してください。

あ行

アップ

登距離のこと。登距離であって標高差ではないので、例えばとあるレッグにおいて一度20m登った後、5m下ったとしてもそのレッグのアップは20mとなる。地図や大会のプログラムに記載されるアップは、そのコースにおける最適ルートですべてのポストを回った場合の総登距離である。
また、コースのきつさを判断する材料としてアップ率と呼ばれるものがあるが、これは(コースのアップ/m)÷(コースの距離/m)×100で表される。日本オリエンテーリング協会の定める「コース設定の原則」には4%を超えないようにするのが望ましく、やむを得ない場合でも6%を超えないようにすべきとあるが、実際はアップ率が4%より多くなっているものも少なくない。

インカレ

「インターカレッジ」の略語で通常は「大学間の」という意味を持つが、オリエンテーリング界隈においては、もっぱら、「全日本学生オリエンテーリング選手権大会」のことを指す。秋(10月)と春(3月)の年2回開催され、部員は日々この大会に向けて努力に励む。

オープン

立ち入り可能で木の生えていない走行がしやすいような場所。ひどい藪なんかを抜けたあとにオープンに着くとちょっとした幸福感を得ることができる。

尾根

尾根というと、日本アルプス級の山々の稜線が頭に浮かぶ人もいるかと思うが、オリエンにおいてはそこまで大きいものでなくとも尾根という。簡単にいえば、両側が低くなっている場所。

オリエンティア

オリエンテーリングをしている競技者のことをいう。略して「ティア」と呼ぶこともよくある。

か行

コンタリング

競技中に使う技術の一種。等高線にそって同じ高さを保ちつつ進んでいくこと。英語で「等高線」を表す名詞”contour”に-ingをつけた造語。

コントロール

オリエンテーリングの競技において、通過しなければならないポイントのこと。地図上では丸で示されている。コントロールにはコントロール・フラッグと、通過証明をするためのパンチが置かれており、コントロール・フラグは基本はオレンジと白の2色で塗られたものである。コントロールは「フラッグ」や「ポスト」というふうに呼ばれることも多く、転じて、「1番目のコントロール」だったら「1ポ」と呼ばれることもある。

さ行

一般に、沢とは川などの一部で水が流れているというイメージがあるが、オリエン界隈では水が流れていなくても、沢と呼ぶ。簡単にいえば、両側が高くなっている場所。

植生界

植生の変わり目のこと。植生界と一言で言っても、林からオープンに変わっているわかりやすいものから、木の種類の違いによるもののため上を見上げて葉っぱの違いを見て判断しなければならないとか、割と幅が広い。植生界は山の中では数少ない目印にもなりうるため、コントロールを置く目印として使われることもよくある。

た行

DNS

“Did Not Start”の略で「不出走」の意。何らかの理由でスタート枠に来なかった場合、記録の欄にこの文字が書かれる。

DNF

“Did Not Finish”の略で「未完走」の意。競技途中で棄権したり、フィニッシュポストをパンチしていない場合にこの文字が書かれる。

DISQ

“disqualification”の略で日本語で「失格」の意。「ディスク」や「ディスキュー」と読まれる。
オリエンテーリングにおいても同様に失格を意味するが、決められたポストを通過せずにフィニッシュした場合や、競技時間以内にフィニッシュできなかった場合、途中で棄権した場合に記録の欄にこの4文字が書かれる。すごく落ち込む。

ツボる

次のコントロールに行く途中で現在地を見失ってしまうこと。現在地は分からないが、一応見当がついているという状況に対して使うことが多い気がする。

デフ

“discription”の略で日本語では「説明」の意味であるが、オリエンテーリングでは「コントロール位置説明表」のことを指す。各コントロールがどの特徴物の近くにあり、その特徴物のどの部分にあるかを「コントロール位置説明記号」と呼ばれるピクトグラムを用いて説明したものである。
デフ自体は地図にも印刷してあるが、大会によってはこれとは別に紙として配られる場合がある。この場合は「デフケース」と呼ばれるケースを腕につけデフを見ることによってコントロールの番号や位置を競技中であっても容易に確認することができる。

テレイン

ドイツ語で”terrain”と書き、地形、地勢の意味。オリエンテーリング界隈ではオリエンテーリングを行う場所のことをいう。
テレインとなっている場所はオリエンテーリング用に地図が作られており、地図にはテレインの所在する地名やランドマークから取られたテレイン名がつけられている事が多い。類義語として「ゲレンデ」があるが、こちらはあまり聞かれない。

飛ぶ

飛んでしまったかのように現在地が分からなくなってしまうこと。「ツボる」の更に上。全く現在地の見当がつかない状況に対して使う。

な行

は行

パック

英語で”pack”とは一つの団体とか群れという意味を持つ。オリエンテーリングでは、本来は複数人で一緒に走っている集団のことを指すが、現在は、競技中に他の競技者に付いていくこと自体を意味するときのほうが多い。自ら地図読みせずにパックをすると、大抵は痛い目に遭う。なお、故意のパックは競技規則上認められていないが、故意か偶然か判断できないため、あくまで紳士ルールである。

ファシュタ

ファシュタ(ファッシュタ)とは、スウェーデン語で”Första”と書き、英語にすると”first”、日本語だと「第一の」「最初の」といった意味になる。オリエンテーリング界隈では地域、団体、人、時代によって意味が異なる言葉として知られているが、千葉大学オリエンテーリング部においては、「リレー競技において同一クラスにおいても、地図のパターンをいくつかに分けて、同様の場所にポストを複数設置することで、競技者をツボらせる、競技に面白みを持たせるもの」という意味で使われている。因みに、原語通りに発音するなら「フォゥシュタ」と言うほうが近い。

ペナ

ま行

マススタート

一斉スタートのこと。オリエンテーリングは通常はパックを避けさせるため時間差でスタートするのが一般的だが、リレー競技では第一走者がマススタート方式でスタートする。

や行

通常用いられる藪という言葉とあまり意味は異ならないが、オリエンテーリングではこの藪に遭遇する機会も言葉を耳にする機会もとても多い。
藪と言っても藪の濃さによってレベル分けがあり、俗に、走行可能度が100%-80%の藪をA藪、80%-60%をB藪、60%-20%をC藪、20%-0%をD藪と呼ぶ。A藪は地図上では白く塗られており、木の枝葉によって日光が遮られるなどで草木があまり生えていないため非常に走りやすい。一方、D藪は地図上では濃い緑で塗られており、木がまばらで日光が多く入ってくるとか、手入れがなされていないために草木が生い茂り、藪で足元が見えなかったり、棘で足がやられたりするので、相当なことがない限り入るのは避けるべきである。
また、藪が生い茂っている状況を形容して「藪い(やぶい)」ということがある。

ら行

ランオブ

“running observation”の略。練習会などで競技者にくっついてその競技者の走り方や地図読みなどを観察すること。
基本的には上級者やレベル的に同じ人に追走をしてもらい、気づいたことや欠点などを教えてもらうが、逆に上級者を追走して上級者の競技中の技術や速さを実際に体験し、オリエンテーリング技術の向上を図るということもできる。後者の方は逆ランオブと呼ばれることもあるが、付いていくことに精一杯だったり、容赦なく置いていかれたりということも多々ある。

リロケート

“relocate”と綴り、英語で「再設置」の意。オリエンテーリングでは、ツボった際に

レッグ

“leg”という言葉には英語で「足」という意味の他に、「競技中の一区間」という意味もある。オリエンテーリングおいては、コントロールからコントロールまでの区間を意味する。また、コントロールとコントロールを結んだ地図上の直線のことを「レッグ線」と呼ぶ。例文:「2→3のレッグは沢を登ったあとのピークからアタックしました」

ロゲイニング

地図とコンパスを持って行うスポーツである。これだけではオリエンテーリングと変わらないが、異なる点として、複数人で行うこと、コントロールを回る順番が決まっていないこと、競技時間がとても長いこと(フルで24時間)、得点によって争われることなどが挙げられる。しかし、競技として使う範囲が非常に大規模であるために、コントロールの設置や、未帰還者の捜索などの運営の面で課題が多い。そこで、通過証明を写真によって行い、コントロールとして既にあるランドマークを用いるという「フォトロゲイニング」が2005年に日本で考案された。因みに、ロゲイニングはロゲインとも呼ばれ、”rogaine”と綴るが、これは考案者3人(Rod Phillips, Gail Davis, Neil Phillips)の頭文字を取ったものである。

わ行